【体験談】スケッターを使ってみた感想、と私の評価
お疲れ様です!介護福祉士のまちかです。
最近SNSだけでなく、多方面で話題になりつつあるスケッター。
TVでも徐々に取り上げられているみたいです。
噂は聞くけど、実際にやったことない人、まだまだ多いんじゃないでしょうか。
Twitter界隈では、なんだか現職の介護職を中心に賛否が別れてるみたいですが、、汗
実際のところどうなんでしょう。
どういったサービスなのか、使ってもないのに適当なこと言っている人も多いようなので、今回、私が身を勝手に張って体験してきました。(別に運営からお金はもらってないです。笑)
介護職もそうじゃない人も、参考になればこれ幸いです。
そもそもスケッターとは何ぞや
まずは知らない方のために。
一言でいえば「ボランティアしたい人と介護施設のマッチング・アプリ」です。
これまでは行きたい施設を自分で探したり、地元の社会福祉協議会やボランティア・コーディネーター等の手引きで行っていました。
そ・こ・を、このアプリは代替してくれるって寸法です。
行政や社協のサイト、もしくは実際に公民館、お役所に足を運べば、ボランティア募集の貼り紙は見つかるかもしれません。
ですがそんなモノ、いったい誰が見てるんでしょう?
意味ないとは言いませんが、機能してない部分が多いと思います。
アプリという手に取りやすい形にしたことで、施設ボランティアが一気に近づいた感じ。
具体的にやる内容としては、介護そのものではないようです。
ご飯の準備や片付け、レクリエーションのお手伝い、認知症高齢者の見守り、お話相手などなど。
労働力を確保するためのツールではなく、施設と繋がるためのきっかけと考えたほうがいいかもしれません。
そのため、登録者のほとんどは介護未経験の若者です。
社会見学の一つとして、または「何か役立つ事がしてみたい!」って人が参加してます。
そんなこんなで2019年8月1日に正式リリースが始まりました。
今では東京を中心に、毎月100人程度が稼働中だそうです。
登録者数 784人
(内訳)三十歳未満 70%
三十歳以上 30%
介護関係者 20%
それ以外 80%
登録施設 約60施設
2019年12月27日現在
新しい試みって普通ビビるよね
という訳で、アプリに私の個人情報をポチポチと入力。
新しいモノを信用できない人って、もうこの時点で情報漏洩とかを理由に、毛嫌いするんでしょうね。
んーでも、そんなの関係ねッ!w
リスクを背負わない人間に、人生を変える体験は一生来ません。
きっと、この取り組みがもっとメジャーになったり、あとは行政のお墨付きとかになれば、今ビビってる層も興味さえあれば追随するはず。
んで、日程の合いそうな近場の施設を検索。
施設担当者と軽いチャットも出来るので、そこで当日の確認をします。
あと今回、私が体験してきた施設は”スマート介護士”という、これまたなんだか怪しげな資格を推し進めてる特養でした。
簡単にいうと、最新ロボやセンサー機器を使い、介護の質や効率化を上げようってことらしいです。
ハイテク好きな私としては、これを機に無料で見学させてもらった感じ。
数日後、約束の時間に施設に行き、受付でスケッターで来た旨を告げます。
しばらくすると、担当の介護士さんが来られ現場を案内してもらいました。
そこは新しめの、20階建てのビル。特養の他にも、中には老健、デイ、通所リハ、あと障害者支援施設も入っていました。
そのため別のフロアでも、スケッターを同じように受け入れているそうです。
多分、新しめの施設なので、こういった新しい試みに対しても開かれているんでしょう。
ハイテク特養で食介したよ
特養のフロアへ着くと、監視室のようなモニターがずらっと並んであるブースへ連れて行かれます。
現在導入している機器の説明を受けました。
すべての居室でやっている訳ではないそうですが、様々な商品を現場で実際に使って、本当に機能するのかメーカーと試しているそうです。
具体的に紹介するとこれら
・ベッドに寝てるだけで、脈と呼吸数が計測できるバイタルセンサー(名前忘れた)
・防犯カメラみたいなのを天井につけて、プライベートに配慮した形で動きだけがわかる装置(名前忘れた)
オイッ、しっかり取材して来いよバカ!
それらをモニターで管理したり、端末のタブレットPCで入力したりするそうです。
私が働いている施設でも、最近iPhoneやタブレットを導入して、入居者の記録を付け始めています。
介護施設といえど、ICT導入は避けて通れない課題ですが、実際はまだまだでしょう。
施設の経営者や現場スタッフの高年齢が障害となり、進んでないのが現状だと思います。
各メーカーの皆さん、高齢職員でも扱える機器の開発、よろしくお願いいたします。
夕方にお邪魔させてもらったこともあり、入居者さんとはご飯が来るまで話をしたり、一緒にTVを観て過ごしました。
あらかじめ経歴を伝えていたので、1人の食事介助を任され、サクッとやります。
最後に、タブレット端末で食事量などを入力してもらい終了。
導入するメリット、デメリット
普段、スケッターで来る人はやはり未経験が多いそうです。
基本的には、見守りや話し相手などらしいですが、希望者には食事介助も教えているそうです。
今回、たまたま私が経験者なので早く終わりましたが、正直、素人に教えながら他の入居者の介助もとなると、現場は結構大変なんじゃないでしょうか。
ですが逆に、デイサービスなどでは介護度の低い高齢者が多いので、レク中心の現場では助かりそうです。
以下、私が感じた全体のメリット、デメリットです。
メリット
・色んな施設を見れるので、就活や転職の参考になる
・ボランティアの前で適当な介護は出来ない、ので現場の質は上がる
・スケッターきっかけで、そのまま職員になる可能性も(実例あり)
・「地域に開かれた施設」という印象を作れ、宣伝になる
デメリット
・素人が関わることでの事故が心配
・関わり方によっては職員の負担にもなる場合も
・新しい試みなので、使う人など周囲の同意を取るのが大変
・「時給目的」「労働力確保」といった視点でしか見られていない
実際、私の上司にもスケッター導入について聞いてみました。
が、秒で断られました。理由は「定期的に来てくれなければスケジュール管理がしずらい」だそうです。
確かに、入居者の数は同じなのに、日によってスタッフが多かったり少なかったりでは、足りない日は正社員がフォローしなければなりません。
まだまだ労働力としてしか、施設側は見てないようです。
仕組み自体が新しいモノなので、色々と言う人もいるでしょうが、結局のところ、これらのメリット・デメリットを天秤にかけて、個人や施設が決めればいい事だと思います。
以上、おわり。